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tangentGo - 計装化押し込み試験用解析プログラム

Copyright (c) 2019-2023 National Institute for Materials Science
Created by Kensuke Miyahara

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tangentGoは,計装化押し込み試験(ナノインデンテーション)用の解析プログラムです。詳細は,tangentGo紹介の動画もしくはPDFをご覧ください。

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※英語版のページは,こちらです。

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※ZIPファイルを展開後、run.bat (Windows), run.command (macOS), run.tcl (Linux)をそれぞれ実行してください。Windowsの場合には,Tcl/Tk環境の準備,macOSの場合には、追加の設定などが必要ですので、詳細はreadme.txtをご覧ください。

FAQ (Frequently Asked Questions) よくある質問

tangentGoとは何ですか?
 計装化押し込み試験用の解析プログラムです。したがって,計装化押し込み試験機をお使いでない方には,あまり意味のないものです。
なぜtangentGoは作られたのですか?
 市販の計装化押し込み試験機には,当然ながら解析機能がついています。しかし,同一の試料を試験しても試験機間で結果が大きくばらついたり,外れ値(=特に大きく外れた値)が発生したり,標準試料に何を選択するかによって結果が変わってしまうなどの課題点が,巡回測定で明らかになっています。これは,特定の試験機だけの問題ではなく,計装化押し込み試験機に一般的に起きている問題です。
 そこで,使っている試験機によらず,ユーザーが容易に正確な解析を行えるよう,独立な解析プログラムとしてtangentGoを作成・公開しています。tangentGoは,石橋達弥 新潟大学名誉教授らの開発した,実績のあるtangent depth法を使って解析を行います。
tangent depth法では,何が求められるのですか?
 試料の押し込みヤング率EITの他,押し込み硬さHIT,等価押し込みビッカース硬さHVI(IW)などを求められます。なお,HVI(IW)については,tangentGoではHeq (=Equivalent Hardness)と表記されます。
tangent depth法を使うメリットは?
 こちらの講演資料のP.16に示す通り,各試験機付属の解析機能の代わりにtangent depth法(tangentGo)を使うと(=解析対象の実験データは両者で同一),11試験機のヤング率のばらつきが26.5%→4.8%と約1/5になり,大幅に改善しました。外れ値を除く比較でも,10.1%→2.1%と約1/5に改善しています。さらに,上に書いた他の課題点についても改善しており,tangent depth法を使うことでより正確な解析を期待できます。
tangent depth法の詳細を教えてください
 こちらの講演資料(日本語)のP.7-11か,こちらのPDF(英語)をご覧ください。
tangentGoを使うのに費用はかかりますか?
 tangentGoはMITライセンスで公開されていますので,無償でお使いいただけます(無保証)。お手持ちの実験データを使って,どうぞ実際にお試しください。
tangentGoはISO14577に対応していますか?
 tangentGoはよりよい結果を得るためにtangent depth法を使って解析を行いますので,ISO14577の解析方法には対応していません。詳細は,Help→ISO14577をご覧ください。 なお,ISO14577準拠ではありませんが,メイン画面の解析方法で,hr (tangent depth)ではなくhc (contact depth)に基づいた解析を選ぶことができます(非推奨)。
試験機のデータが読み込めません
 現在対応しているデータ形式は,.csv, .tsv, .txt, .xlsxのみです(.xlsは非対応)。対応している拡張子であるにも関わらず,うまく読み込めない場合には,ご相談ください。実際に読み込めないファイルのサンプルもお送りいただくと,大変助かります。
解析の結果で得られたCFA(h)などの補正値を記録して,常時設定しておくことはできますか?
 CFについては,解析条件のCF欄で特定の値を指定することができます。その他の補正値を直接指定する機能はありませんので,お手数ですが,解析設定の保存・読み込み機能などを使って,毎回標準試料の実験データと共に解析を行ってください。
アンチウイルスソフトがtangentGoを危険なソフトウェアと判断します。
 危険なソフトウェアを作っているつもりはないのですが,誤検知されることがあるようです。VirusTotalのような複数のアンチウイルスソフトで確認できるサイトの結果も参考にして,ご判断ください。
tangentGoの更新方法は?
 更新プログラムをダウンロードしたら,中の新しいファイルを展開して古いフォルダのファイルに上書きするか,新たに別のフォルダに展開して使ってください。
tangentGoのアンインストール方法は?
 展開したファイルを削除してください。

講演資料

  1. (2020/01/30 講演) 巡回測定データを用いたヤング率の算出 [参考文献 5,6]
  2. (2020/10/29 講演) ビッカース圧子を用いたHVI(IW)硬さとヤング率の検証およびtangent depth法のレビュー [参考文献 8] 英語版 (7-9ページのみ)
  3. (2021/01/26 講演) 計装化押し込み試験用解析プログラムtangentGoの解説 [参考文献 10]
  4. (2021/02/26 講演) tangentGoが作られた理由とtangentGoの紹介 [硬さ懇話会・新しい硬さ試験研究部会]
  5. (2021/08/30-09/03 オンデマンド講演) tangentGoに関連する話題と簡単な紹介 [IMEKO2021] (英語)
  6. (2022/01/27 講演) tangentGo関連の話題について [硬さ懇話会]
  7. (2022/03/24 講演) tangentGoのアップデートについて [新しい硬さ試験研究部会]

参考文献

  1. T. ISHIBASHI, Y. YOSHIKAWA, K. MIYAHARA, T. YAMAMOTO, S. KATAYAMA, M. YAMAMOTO: J. Mater. Test. Res. Vol.61, No.2, 60 (2016)
  2. T. ISHIBASHI, Y. YOSHIKAWA, S. KATAYAMA, K. MIYAHARA, M. OHKI, T. YAMAMOTO, M. YAMAMOTO: J. Mater. Test. Res. Vol.62, No.2, 68 (2017)
  3. T. ISHIBASHI, Y. YOSHIKAWA, M. YAMAMOTO, K. MIYAHARA, T. YAMAMOTO, M. OHKI, S. KATAYAMA: J. Mater. Test. Res. Vol.62, No.3, 164 (2017)
  4. T. ISHIBASHI, Y. YOSHIKAWA, K. MIYAHARA, T. YAMAMOTO, S. TAKAGI, M. FUJITSUKA, S. KATAYAMA: J. Mater. Test. Res. Vol.65, No.1, 4 (2020)
  5. 宮原健介, 石橋達弥, 吉川裕輔, 山本卓: 材料試験技術 Vol. 65, No. 1, 25 (2020)
  6. 宮原健介, 石橋達弥, 吉川裕輔, 山本卓: 材料試験技術 Vol. 65, No. 1, 32 (2020)
  7. 宮原健介, 石橋達弥, 吉川裕輔, 山本卓: 材料試験技術 Vol. 65, No. 2, 108 (2020)
  8. T. ISHIBASHI, K. MIYAHARA, Y. YOSHIKAWA, T. YAMAMOTO, S. KATAYAMA: J. Mater. Test. Res. Vol.65, No.4, 197 (2020)
  9. T. ISHIBASHI, K. MIYAHARA, Y. YOSHIKAWA, T. YAMAMOTO, S. KATAYAMA: J. Mater. Test. Res. Vol.66, No.1, 16 (2021)
  10. 宮原健介, 石橋達弥, 吉川裕輔, 山本卓: 材料試験技術 Vol. 66, No. 1, 27 (2021)
  11. Kensuke Miyahara, Takashi Yamamoto: Measurement: Sensors, Volume 18, December 2021, 100254 (オープンアクセスなので,自由にPDFをダウンロードできます。)

リンク

tangentGoのソースリスト

類似ツール (英語)

関連プロジェクト

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